やっぱり投資はこわいなぁ、コツコツ貯金してた方がいいんじゃないの?
確かに貯金は減らないっていう安心感はあるよね。でも実は落とし穴があるんだ
私の周囲でも「投資なんてギャンブルでしょ?投資してお金が減るのは嫌だよ」というような声をよく聞きます。確かに投資はなんだか危ない気がするし、貯金の方がお金が減らない安心感がありますよね。
しかし結論から言わせてもらうと絶対に投資をしておいた方が良いです。この記事では貯金だけではなく投資もするべき理由を3つあげています。
しっかり働いて貯金してれば安心。投資なんかでお金を減らしたくない。
最近投資してる人が増えてきてるけど、やった方がいいのかな?
このように考えている人はぜひ最後まで読んでみてください。
インフレリスクに備える
貯金していればお金は減らない?
貯金か投資かという話になったときに、投資より貯金だという理由としてよく言われるのが「お金が減るのが嫌だ」ということです。増えるか減るか分からない投資なんてしないで貯金しておけば安心だということだと思います。
しかし、貯金をしていれば本当にお金は減らないのでしょうか?
確かに貯金は額面が減ることはないです。100万円預けていれば引き出さない限りは100万円のままです。しかし、100万円の価値は不変ではありません。
インフレが起こるとお金の価値はどんどん下がっていってしまいます。
【インフレーション(インフレ)】
物価が継続的に上昇し、それに伴い通貨の価値は下がること。好景気にインフレは起こりやすい。
例えば50円のジュースが100円になった場合、100円の価値は半分になったと考えることができる。
逆に不景気だと物の価値が下がりデフレが起きる。デフレによって企業の利益が減り更に不景気になるというデフレスパイラルを起こさないために政府は年2%のインフレを目指している。
貯金しかしていない方はこのインフレリスクを考慮していないのではないでしょうか?
牛丼こんなに高かったっけ?
そもそも今回の記事を書こうと思ったきっかけは一杯の牛丼でした。
ある日牛丼を食べているときに、「あれ昔もっと牛丼安かったよな?」とふと思ったのです。現在の牛丼の値段は387円。値段を調べてみると2013年には280円で食べられていました。
牛丼はたった10年ほどで100円も値段が上がっているのが分かります。365日3食とも牛丼しか食べない人間がいたとしたらその人間の貯金の価値はこの10年で3割ほど下がってしまったことになります。
インフレに向かう動き
2020年のインフレ率ランキングを見ると日本は191か国中161位でかなり低い位置にいます。
このまま行くと日本に海外の方たちが来て物価の安さに驚き爆買いし、日本人は海外に行くと高くて何も買えないというような時代になってしまいます。(既にその傾向はありますね)
現在、日本は世界的に見てもインフレ率の低い国ですが、政府の物価を上昇させようという動き=通貨の価値が下がる流れは意識しておくといいでしょう。
現在は銀行金利の相場も0.001%という超低金利の時代です。銀行に預けていてもお金は増えません。更にインフレを考慮すると、貯金は現状維持にすらならないことが分かります。
投資をするべき理由の1つめはこのインフレリスクに備える必要があるからです。
国が用意したお得な制度がある
投資をするべき理由の2つめは国が用意したNISAやiDeCoといったお得な制度があるということです。
ひと昔前の日本では会社に入って真面目に働いていれば会社や国が老後の生活まで含め保障してくれていました。しかし今では老後2000万問題に見てとれるように政府も国民の面倒を見切れなくなっています。
そこで政府はNISAやiDeCoのような税制上有利な制度を作って、国民に投資を推奨しています。
このことは国からの「もう日本は皆さんの老後のお金まで面倒見れません。自分で投資して老後資金を確保しておいてくださいね」というメッセージです。
この国をあげての流れに乗らないことは将来後悔することになりかねません。ぜひこのお得な制度を利用して投資を始めてみてください。
NISA・iDeCoについてはこちらの記事で概要を書いてあるのでよく分からないという方はご覧ください。
資本によって得られる富の方が労働によって得られる富より多い
r(資本収益率)>g(経済収益率)
投資をするべき理由の3つめとして、フランスの経済学者、トマ・ピケティのベストセラー「21世紀の資本」の中で提唱された「r>g」という不等式を紹介したいと思います。
この式は、r(資本によって得られる富)の方が、g(労働によって得られる富)よりも多いという意味になっています。
つまり、資本を持っている人(資産運用している人)はどんどん裕福になり、労働だけでお金を稼いでいる人は相対的に裕福になれないということです。
現在も経済格差はどんどん拡大してきており、やがては中流階級はいなくなり富裕層と貧困層に分かれると予想されます。その時に、投資をしていない人は貧困層の方に振り分けられてしまう可能性が高いというわけです。
僕も投資を始めてから資産の増え方がスピードアップしたことを実感したよ
投資をすることの有用性は学術的にも信頼性の高いものなので、なんとなく危ないもの・怖いものというイメージを捨てて始めてみることをおすすめします。(もちろん最低限の勉強は必要ですよ)
本当に格差は広がるのか
では実際に同じ金額を稼いでいた場合に貯金だけしていた場合と投資に回した場合でシミュレーションしてみましょう。
まずは100万円を10年間投資で運用した場合を見てみましょう。米国株式などのインデックス投資で平均した年利は6%だと仮定すると、10年間で179万848円になります。
同じ100万円を10年間銀行に貯金していた場合は100円しか金利がつかず100万100円で、その差は79万円にもなります。
しかも牛丼のインフレ率で考えると100万円の価値はこの10年で7割程度に落ちています。(もちろんこれはかなり限定的で極端な例ですが)
更に積立NISAの満額の33,000円を30年間積み立てたとしたら貯金との差は2,000万円を超えてきます。詳しく知りたい方は下の記事をご覧ください。
これらのことから考えるとピケティの言っている貯金しかしない人間はどんどん裕福でなくなり、投資をする人間は更に豊かになっていき格差が広がるというのも納得できるのではないでしょうか。
まとめ
投資をするべき理由として
- インフレリスクに備える
- 国が用意したお得な制度がある
- r(資本収益率)>g(経済収益率)
という3つの観点で書いてきました。
現在は、銀行に預けているだけで5%・6%の金利が貰えていた時代とは違い様々な面で主体的に動かなければならなくなってしまっています。
貯金か投資かと聞かれれば、最低限の生活防衛資金は貯金した上で、余剰資金は投資に回していくのが最適解だと思います。
ぜひこの記事を読んでいる方が自分のことは自分で守るという気持ちで一歩を踏み出してくれることを願っています。
最後までお読みいただきありがとうございました。