この記事では、これから不動産投資を考えている方向けに迷いそうな項目を一つずつ解説していきます。前回の記事と合わせて読んでもらえば自分に向いている対象物件が見つかると思います。

新築物件or中古物件
【新築物件のメリット】
- 設備も新しく賃貸需要が高いので家賃も高く設定しやすい
- 急な修繕などが発生しづらく、管理に手間がかからない
- 融資が組みやすい
【中古物件のメリット】
- 価格が新築と比べ割安
- 家賃の下落がゆるやか
- 利回りが高め
新築物件メリット
設備も新しく賃貸需要が高い
新築物件のメリットはなんといっても新しいことです。新築プレミアムという言葉もあるように新築や新しい家に住みたいという人は多いので高い賃貸需要が期待できます。また住みたい人が多いということは空室期間も短くなり、家賃も高く設定できます。
急な修繕などが発生しづらく、管理に手間がかからない
また設備が新しいため設備の故障などもほとんどなく、退去時の原状回復費用も低めに抑えることができます。中古物件だと急に設備故障の連絡がきて対応を迫られたり、高額な修繕費用が発生することもよくあります。
そのような手間がかからず運用できる新築物件は副業で大家をする方には扱いやすい物件と言えます。
融資が組みやすい
新築物件は法定耐用年数も多く残っており、賃貸需要も高く運営もしやすいことから銀行から資産価値が高いと判断され融資を長い年数で引くことができます。
レバレッジを効かせられることは不動産投資の大きな魅力なので、融資を組みやすいことも新築物件の大きなメリットになります。
中古物件メリット
価格が新築と比べ割安
新築物件は、宣伝費や広告費などが物件費用に上乗せされているため、購入した瞬間に2~3割価格が下がると言われています。つまり中古物件は新築物件に比べて2~3割も割安に物件を買うことができます。
家賃の下落がゆるやか
新築物件は、一度入居者が退去すると新築プレミアムが消え家賃が下がってしまいます。その後も築15年~20年くらいまでは年々家賃相場が下がっていってしまいます。
逆に言うと築15年以上の中古物件を選べば比較的家賃下落も抑えられ、安定した不動産経営をすることができます。
利回りが高め
中古は新築に比べ取得費用が抑えられるのでその分利回りも高くなります。また新築時の家賃から下落率が高い新築に比べて、築古の場合はリフォームなどによって家賃を上げることで利回りも高くすることができます。
都心物件or地方物件
【都心物件のメリット】
- 賃貸需要が高い
- 土地の価値が高い
【地方物件のメリット】
- 取得費用が安い
- 利回りが高め
都心物件メリット
賃貸需要が高い
現在日本では人口が減少傾向であり、地方にいくほどその傾向が顕著になっています。その中で東京は人口が増加しており、これからも地方に比べて安定した賃貸需要が期待できます。人口減少などで不動産経営が不安な方は都心の物件を選ぶといいでしょう。
土地の価値が高い
また都心は地方に比べて、土地の価値が高いです。そのため戸建てや一棟ものなどの土地も含めて所有する場合には資産価値の高い都心物件の方が、更地にして戸建て用地として売るなどの出口戦略を立てやすくなります。
地方物件のメリット
取得費用が安い
基本的に不動産は田舎へ行けば行くほど安くなります。そのため、比較的高額な都心物件に比べて地方物件は取得費用を抑えることができます。
利回りが高め
都心よりも賃貸需要の少ない地方物件の場合は、都心と同じ利回りでは誰にも売れません。都心物件よりもリスクを負っている分だけ、地方物件の方が利回りが高くなりやすいのでキャッシュフローが欲しい方には地方物件がおススメです。
シングル向け物件orファミリー向け物件
【シングル向け物件のメリット】
- 比較的埋まりやすい
- 原状回復費用が安め
- 利回りが高くなりやすい
【ファミリー向け物件のメリット】
- 居住期間が長くなりがち
- 駅距離があっても賃貸需要が見込める
- 実需向けの売却が想定できる
シングル向け物件のメリット
比較的埋まりやすい
ワンルームや1Kのシングル向けの物件のメリットは空室が出たとしても比較的埋まりやすいことです。家族よりも単身者の方が引っ越しの頻度が高く数も多いことから空室は早く埋まりやすいと言えます。
原状回復費用が安め
ファミリー向け物件よりもシングル向けの物件の方が単純に平米数が狭いのでその分、退去が出た際の原状回復費用は抑えることができます。ただ一回の原状回復費用は安いですが、退去の回数が増えると高くついてしまうこともあります。
利回りが高くなりやすい
これは一棟もの物件の場合ですが、同じ広さの土地ならファミリー向けよりもシングル向けの方が部屋数を増やせるので利回りが高くなります。一棟ものを扱おうと考えている方はこの特徴は前提条件として覚えておいてほしいですね。
ファミリー向け物件のメリット
居住期間が長くなりがち
家族で住んでいる人は引っ越しの頻度は高くないので、一度入居してくれると居住期間が長くなる傾向があります。これは不動産投資において非常に重要なメリットになります。
駅距離があっても賃貸需要が見込める
シングル向けの物件は駅からの距離を気にする入居者が多く、駅の近くというのは外せない条件になります。
それに対してファミリー向けの物件は駅距離よりも近くに学校や病院、スーパーなどの施設があるか。治安がよく住みやすいかなどを重視する傾向にあるため、多少の駅距離があっても賃貸需要がある場合が多いです。
実需向けの売却が想定できる
シングル向けの物件を自分が住むために買う人は少ないので自然と売る際にも投資家や業者に売ることになるので売却価格も相場から大きく外れることはありません。
しかしファミリー向けであれば自分たちが住むための実需向けの売却が期待できるため、相場よりも高い価格で売ることも期待できます。
まとめ
【新築物件or中古物件】
新築物件は価格が高いが、手間はかからず安定して運用できる。中古物件は様々なリスクが高くなる代わりに取得費用が安くなり、利回りも高い傾向がある。
【都心物件or地方物件】
都心物件は高い賃貸需要と高い資産価値があるので取得費用も高くなる。地方はリスクや賃貸需要を見極められれば安く購入でき、リターンも大きくなる。
【シングル向け物件orファミリー向け物件】
シングル向け物件は入居者の入れ替わりが激しいが早く決まる。ファミリー向けは空いたら長いが決まれば長い。またファミリー向けは実需用の売却ができるというのもポイント。
投資においてリスクとリターンは釣り合うように、上記の各項目の特徴も表裏一体、一長一短になります。
大切なことはそれぞれの特徴を踏まえてどのリスクなら自分の知識でカバーできるか、どのリターンが自分の求めているものかを判断することです。
この記事が皆さんの投資判断の参考になれば嬉しいです。
最後までお読みいただきありがとうございました。